「春まちにんじん」












野菜というより果実、甘く食べやすい冬の宝石。
雪の下でゆっくりと糖度を蓄え、雪解け前に収穫される「春まちにんじん」。
人参特有の臭みやえぐみは一切なく、
糖度も10度以上とスイカ並みの甘みがある。
人参が苦手な子供や、これまで苦手だからとあきらめていた人でも
おいしく食べることができると評判の人参です。
雪の下で育てるという特殊な方法だからこそできる人参。
そのため収穫できる期間は2月~4月ととても短く、
手間多さや管理の難しさから限られた量しか作られていません。
どうしてそんな人参ができるのか。
そこには大きな2つのポイントがあります。
この時期、この土地だからこそできる最高の人参。
【ポイント①】 積雪2メートル以上、雪の下でじっくりと春をまつ人参
夏は涼しく過ごしやすい「ひるがの高原」ですが、冬にはその標高の高さから多くの雪が降り積もり、一面雪景色へと変化します。
そんな雪景色の中、収穫される「春まちにんじん」。
春まちにんじんは、本来秋に収穫するはずの人参をそのまま収穫せず、雪の下で保管した人参のことを言います。
秋人参に土を盛り、人参がしっかりと土の中に入るようにし、冬になり雪が降ると人参は優しい雪の布団に包まれ、深い眠りにつきます。
そして人参は雪の下で春をまつ間、自分が凍ってしまうのを防ぐため体の中のでんぷん質を糖質へと変化させます。
さらに雪の下の土の中は温度と湿度が一定に保たれており、冬まで保管していても鮮度が落ちることはありません。
こうして「春まちにんじん」は甘く、おいしい人参へと変化し、皆さんの元へと出荷されていきます。


【ポイント②】 一本一本丁寧に、心をこめて
2メートル以上降り積もった雪の中から収穫される「春まちにんじん」。
雪の下で育てられた人参、そんな人参は栽培だけでなく、収穫の際も一筋縄ではいきません。
その収穫は、まず降り積もった大部分の雪をどけるところから始まります。
重機を操作し人参が見えるぎりぎりのところまで、職人技で雪を掻き分け、そしてそこからは地面の凍った層を叩き割り、人参が傷つかないよう、一本一本丁寧に手作業で収穫を行います。
糖度が高い分日持ちがせず、管理が難しい人参ですが、「おいしい!こんな人参食べたことがない!」と驚き、喜んでもらいたいという想いを胸に、一本一本心を込めて収穫をし、皆さんの元へとお届けします。

